転職に使える補助金等9選

転職に使える補助金等9選 転職活動
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皆さんは、転職について考えたことがあるでしょうか。

「今の会社がキツイなぁ、辞めたいなぁ」「でも次の仕事を探すのも面倒だし・・・」などと思っている人も多いかもしれませんね。
中には今の仕事がブラックすぎて転職活動をする暇もない、という場合もあるでしょう。
私がまさにそうでした。

今回は、転職時に気をつけたほうが良いこと転職に使える補助金について話していきます。

先にお伝えすると、広域求職活動費、移転費、失業保険、再就職手当、就業手当、常用就職支度手当、就業促進定着手当、全国型地方創生移住支援事業、地方自治体独自型移住者賃貸住宅助成金について説明します。

1.転職前にしておくべことは?

まず私が転職する前後に、どのように行動したか、転職前と後にどのようなことを気付いたかお伝えします。

転職して何をしたいか明確にする!

まず第一に、自分がなぜ転職したいのか、転職して何をやりたいのか明確にしておくことが必要です。

私は過去の職場がどうしても嫌で、どこでもよいのでとにかく転職をしたい!と片っ端から地元の求人情報を探しました。
その結果、自分の条件に合うものを見つけるのに大変苦労しました。

求人は多種多様です。
会社の規模や求められるスキル、給与体系などをひとつひとつ見て行くのはとても時間がかかります。
何百件もある求人をチェックすると、それだけでやる気をなくしてしまいますよね。

ですから、自分に何ができて、何をしたいかはっきりさせておく必要があるのです。

現在の仕事が忙しく求人を探す暇がないという人は、転職エージェントに依頼するのも手かもしれません。

また、転職する際には、面接で「なぜ転職したいか」「ウチの会社に入って何がしたいのか、何ができるのか」を聞かれることがほとんどです。
単に前の職場が嫌だから、合わなかったからでは、「この人はウチの会社に入ってもまたすぐ辞めるんじゃないか」と思われてしまいます。
なので、自分の動機をはっきりと言語化することが重要なんですね。

仕事を辞めるタイミングとは

第二に、仕事を辞めるタイミングについてです。
現在の仕事を辞めてすぐに転職するのか、何か月かの休養期間を設けるのか、考え方はそれぞれですが、こちらも早めに決めておく必要があります。
時期によっては企業の新卒募集と被ってしまい、そちらが優先されてしまうこともあるかもしれません。

また、仕事を辞める際にも引継ぎや退職手続きに時間がかかります。
場合によっては、社員証や制服、社用スマートフォンなどの貸与品を返却する必要もあります。

健康保険証も会社に返却し、転職先で新しい保険に入るまでは国民健康保険に加入しなければなりません。
国民健康保険の金額は、前年度の収入で決まりますので、いったん休職する際にはある程度のまとまったお金が必要になるでしょう。

続いて、転職時に知っておいたほうが良い制度について紹介します。

国は、転職する人を支援するために、様々な補助政策を打ち出しています。
しかしながら、これらは十分に周知されているとは言えません。

知っている人と知らなかった人では、大きな差が出てくるのがこれらの制度です。
事前に予習して、いざ自分が転職するとなった際に有効活用できるよう、受給資格を確認しておきましょう。

2.転職活動でお金が必要な時に使える補助金・支援制度

転職したいけど希望する職場が遠くて就活のための移動に苦労する場合や、、引っ越しにかかるお金が高すぎる
そんな場合に使える補助金「広域求職活動費」と「移転費」について説明します。

2-1.広域求職活動費

 広域求職活動費は、雇用保険の受給資格者がハローワークで求人を紹介してもらった際、その場所が遠いところにある場合に支給されます。

自分に合う求人を見つけても、その場所が遠い場合(鉄道などで計算した場合、往復で200キロメートル以上)には支給対象です。
面接の会社から交通費が支給されない場合、運賃や宿泊費が支給されます。ただし、宿泊費は、距離が400キロメートル以上離れている場合にしか支給されません。鉄道運賃は、急行、特急の料金が支給されますが、航空運賃の場合は実費ですので注意が必要です。遠方で求職活動をする際には、事前に対象化を確認して、必要書類をそろえておきましょう。

2-2.移転費

 移転費は、雇用保険受給資格者が、遠方での職業訓練や、就職を行う際に支給される補助金です。

ハローワークや職業紹介事業者(転職エージェント)、無料職業紹介事業を行う特定地方公共団体などから職業を紹介されたが、通勤までに往復4時間以上かかったり、交通の便が悪かったりした場合に支給対象になります。

もちろん、就職先の会社が引っ越しの手当を出してくれない場合に限ります

支給されるのは、運賃、移転料(引っ越し費用)、着後手当です。
運賃は広域求職活動費と同様、航空機移動の場合は実費となってしまいます。

また、移転料は距離と単身か家族同伴かで変わります。
例えば、100キロメートル以上300キロメートル未満の場所に引っ越す場合には、単身だと6万6千円、家族同伴だと13万2千円が支給されます。着後手当も同じく距離と単身で決まります。例えば、100キロメートル以上の移動で、単身の移動の場合は47,500円、家族同伴の場合には95,000円が支給されます。

3.失業保険:次の仕事が決まらないうちに退職した方へ

もし、どうしても今の仕事を早期に辞めたかったり、事情によって辞めざるを得なかったりした場合には、「失業手当(失業保険)」という制度を利用することができます

雇用保険という制度において、この失業手当を受け取ることができるのは「労働の意思及び能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態」の人のことを指します。
退職後すぐに転職する際には、このセーフティーネットを利用することができません。

失業手当を受け取る際には、退職前の仕事において一定期間(31日以上の雇用があり、週20時間以上)の勤務があったこと、退職前の2年間のうち、1年以上雇用保険に加入していたことが条件としてあげられます。
ただし、会社都合で退職した場合や、病気や出産、介護などの事情で勤務できなくなってしまった場合には、退職前の1年間のうち、半分の6か月以上雇用保険に加入していれば大丈夫です。

 ただし、失業手当を受け取るためには、ハローワークで求人等の申し込みを行い、それでも就職できない状態であるなど、積極的に働く意思を見せていないといけません。
また、ハローワークで求職の申し込みを行ってから、7日間の待機期間があります。
この間に仕事に内定してしまうと受け取れなくなってしまいますので注意しましょう。

4.転職後にもお金を受け取れる補助金制度がある!?

 雇用保険の中には、転職前と後にお金を受け取ることができる制度があります。
それぞれ、「再就職手当」「就業手当」「常用就職支度手当」「就業促進定着手当」という制度です。
「ここでは、会社を辞めてしまった後から転職後まで、順を追って給付金制度について説明していきます。

 4-1.再就職手当

まずは再就職手当について説明していきましょう。

再就職手当とは、前職を辞めた後、比較的早く再就職をした場合に支給されます。受給要件は、失業保険の給付対象であること、失業手当の支給日数を3分の1以上残して再就職した場合であることです。

  • 支給日数を3分の2以上残して再就職した際には、手当の日当額×残りの日数×70%
  • 支給日数の3分の1以上3分の2未満の場合には、手当の日当額×残りの日数×60%

上記の金額が支給されます。
早く再就職するとそれだけもらえる額も多いというメリットがあります。

ただし、失業手当の受給決定前から採用が内定していたり、前と同じ会社に再就職した場合などには適用されませんので、自分が該当するか、しっかり確認しておきましょう。

4-2.就業手当

次に、就業手当について解説していきます。

就業手当は、再就職手当の支給対象にならない、アルバイトや日雇いなどの不安定な職業に就いた際に支給されます。
こちらは失業手当の日当額の30%が支給されます。

4-3.常用就職支度手当

 常用就職支度手当とは、障がい者を含む就職困難者(再就職時の年齢が45歳以上であったりする場合も含む)に支給される手当です。この手当の受給には、再就職時期の制約がないのが特徴です。失業手当の支給残日数によっても変わりますので、しっかりチェックしましょう。

4-4.就業促進定着手当

転職したけど給料が下がってしまった、そんなときに使えるのが、就業促進定着手当という制度です。
もし転職して収入が減ってしまったら、そういった不安を解消してくれる補助金です。

就業促進定着手当は、転職後の試用期間などで、給料が下がってしまった際に補填してくれる制度です。

転職後の賃金の日額が、転職前の賃金の日額を下回った際に支給されます。
再就職後6か月間働いていることも支給要件なので、転職後いきなり支給というわけにはいきません。

なぜ6か月かというと、転職後の賃金の日額の計算式が、再就職後6か月間の賃金の合計額を180日で割るようになっているからです。
このため、試用期間後に給料が上がり、前職の賃金を平均で超えてしまったりした場合には受け取ることができません。

また、就業促進定着手当には上限額が2種類あります。

1つは、失業保険の手当額から計算するものです。
この計算式は、手当の日当額×支給残日数×40%(30%)です。
計算式の率が変動するのは、再就職手当の支給が影響しているからです。
4-1で説明した再就職手当の支給の際、支給日数の3分の1以上3分の2未満が残っていた場合には60%、支給日数が3分の2以上残っていた場合には70%を掛ける計算をしました.

しかしこの時60%で計算した場合には40%を、70%で計算した場合には、30%を掛けることになります。しっかり覚えておいて、自分がどちらに当てはまるか計算してみましょう。

2つ目の上限額は、日当(賃金日額)に関するものです。
離職前の賃金日額は、30再未満の場合13,670円、30歳以上45歳未満の場合は15,190円、45歳以上60歳未満の場合は16,710円、60歳以上65歳未満の場合は15,950円となっています。
ただし、この金額は2023年改訂版です。毎年8月に改定されるため、これから転職を検討する方は次の改定もしっかり調べて把握しておきましょう。

5.地方に移住する場合は、国や自治体の制度をお得に使おう!

UターンやIターンで地方に転職する場合、国や自治体の補助金を使えることがありますので、ここで一部紹介します。

5-1.全国型地方創生移住支援事業

まずは、国の制度である「全国型地方創生移住支援事業」です。
全国型地方創生移住支援事業は、通算5年間・直近1年間以上、23区内の企業に通勤していた人が、東京圏外もしくは東京圏内の条件不利地域に移住する場合に使える補助金です。
特定の場所で就職する必要はありますが、単身者は60万、世帯主で100万円の補助金が受け取れます。

5-2.地方自治体独自型移住者賃貸住宅助成金

次に、地方自治体独自型移住者賃貸住宅助成金という、地方自治体の制度があります。
全国型地方創生移住支援事業とは併用できませんが、地域ごとに特色があり、中には奨学金変換支援事業と組み合わせている地方自治体や、空き家の購入費用の補助まで行っている地方自治体もあります。
地方への移住を考えている場合は、ぜひ調べてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、実際の転職経験をもとに、転職前にしっかり決めておいた方が良いことと、転職する際に知らないと損をする助成金制度についてまとめてみました。

特に手当については、知っていると知らないとでは大きな差があります。皆さんも知らない制度があったのではないでしょうか。
実際に、知らなくて損をした、という人も筆者の周りに大勢いました。
ぜひ、みなさんもしっかりと情報を集めて、安心した転職活動を送れるようにしましょう。

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